スヌ子のポトフ。

一昨年の秋、母が食道がんの手術で入院していた時だった。
約３週間くらいだったかな。
家→仕事場→病院→家→仕事場→病院....のループの毎日。
まさに粛々と過ごすとはあんな感じなのだろう。
早く毎日が過ぎればいいと思った。
いや、そんな投げやりでもなくて、一日を精一杯生きていたというか、
精一杯生きるしかなかったというか.......

手術前後２週間くらい母は食事が取れない。
手術後も、あんまり食べられなくなっちゃうんだけどね、ずっと。
でもその２週間は、確か水さえもあんまり飲めなかったような。(不確か)
それにつられて私もすっかり食事に意識が行かなくなり
病院の最上階のレストランで、スカイツリーみながら
ホットケーキ食べたけど、味がなかった...みたいなことブログに書いたら.

「もう.....見てられないわ！」ってなわけで、スヌ子さんが
お手製のポトフとバーニャカウダソースを自宅に差し入れしてくれた！
ドアのぶにかかってた♡　東京ラブストーリー並みに。
その心遣いに泣きました。
そしてそのポトフの味は、人生最高の味と私に記憶されました。
味覚は記憶だから......
心のどこかで、母も食べられないし、私が一人おいしく食べたりしていいんだろうか、
って無意識のうちにきっと思っていたんだけど、
その考えもだんだん改められるようになった。

食べられるってすごいことで、感謝すべきこと。
もしかしたら、人生のいつかに、普通にに食べられない時が来るかもしれない。
母のように。
だからこそ、食べられるという健康に感謝して、
そして食べ物に感謝して、お肉でも魚でも野菜でも食べたい。
私は今のところそう思う。

スヌ子さんはいつも楽しそうにご飯を作り、食べている。
なんと生命力に溢れる人なんだろうと.....すごくまぶしい。
あれから、あのポトフを再現したくって何度もトライしている。
ぜんぜん違うのよ。

「ポトフの何が知りたいの？」とスヌ子。

「いやっつ。なんかぜんぜん違うんだよね。お肉とか何が最適なの？
骨付きのお肉にしてみたんだけど、なんか......匂いがやばい」と私。

「へ？そんなレベル？」とスヌ。

スヌ子のポトフ........あの味が再現されると思うと、movie撮っちゃおうかなと思います。
気合はいります！

私の運動は.......bittersweetを味わってもらうよ。頑張るよ！
今週の日曜日12日、スヌコさんとのコラボワークショップ
まだちょっと予約枠空いております。初めての方も遠慮なくどうぞ。

日曜日ファーマーズマーケットで。
並ぶと圧巻だね！脚っぽい。
スヌ子のポトフには大根入るのかな？