旅のお供は舞城さんで。

(2006.6.30の回想録)

なんとか飛行機には間に合いました。
それにしても、、、ちらりと左手を見るたびに、、悲しい。
左手が“すかすか”なんです。急に軽くなってバランスとれないよう。

おばあちゃんには報告できたけど、おじいちゃんにはできなかったので
至急母に、お墓参りいって報告してきて〜〜謝ってきて〜〜〜と懇願。
じゃないと私死んじゃうかもしれないから。
なんてこと言われたら、たまらないですよねえ。
アホな娘を持つ母って大変だわ。
しかし、意外にも「はいよ〜〜〜」ていう怒るでもなく
当たり前のことのような返事で、逆に怖くなる。
やっぱり私に何か起こるのか？？

まあ、とにかくポジティブに少しでもなれるように
いまは集中集中。旅に集中。ジャイロに集中。
帰国するまでには、私の右手と左手がバランス取れるようになる！
軽く自己暗示大会です。
こうやって、いつもとは違う生活へ、行ったことのないメルボルンへ、
非日常へ突入。
浮遊した、地にアシのつかない私を
さらにジェット機が南半球へ飛ばしてくれた。物理的に。
こうなったら精神的にもぶっとんでやれーー！！ってことで
私、ナイスセレクション！！

今回の旅のお供は舞城王太郎さんの小説
『煙か土か食い物』です。
舞城さんの小説は大好きで、まさに私の飛び道具の一つです。
ほとんど読んでいるつもりだったけど、なんとこれがデビュー作らしい。
あ、、文庫本が出てる！軽くていいや！って手に取ってみたのがこれ。
『阿修羅ガール』を一番はじめに読み、
本当に衝撃を受けました。高校生の話だし、縁ないし、共感できないし〜きっと
なんて思いながら読みはじめたけど裏切ってくれました。
独特の世界観、文体、スピード感、、、ほんとおもしろい。
今回の話も、腕利き救命外科医の話で、ま〜〜ったく縁のないシチュエーションですが
まあ、デビュー作ではあるけれども、おもしろかった。
人間の本質の部分に触れてるんですよね結局彼は。
だから、たとえどんなシチュエーションであれ、多くの人が
何かを感じることができると思う。

ってことで、飛ぶ準備オッケー！
いえーーい、Fly me to Melbourne!!!!!!!!!!!

おじさんの顔怖すぎー

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